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教育ミーティング『〈楽しい〉からはじまる学び』開催
テーマ~『〈楽しい〉からはじまる学び』~
11月16日(土)、横浜創英中学・高等学校にて公開教育イベントを実施いたしました。
本校の生徒たちが主体的に始めたプロジェクトについて、生徒自らが発表し、一般の参加者からの質問やご意見も交えてディスカッションを行いました。当日は、本校生徒・教職員、保護者の皆様のほか、一般の小中高生、保護者の皆さま、教員、教育関係者、地域の社会起業家の方々など、総勢79名が一緒に考え・学びました。
沢山の方々にご参加いただき誠にありがとうございました。幅広い年齢で、また様々なジャンルの方々と交流することができ、生徒たちだけでなく教員たちにも良い学びの機会になりました。
本校は、共に学ぶ・考える・行動するという ”コミュニティのハブ” になることを目指し、これからも挑戦し続けたいと考えております。今後ともご指導・ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします。
【プログラム】
第一部 生徒によるプロジェクトの実践発表
第二部 パネルディスカッション「楽しいから学ぶ!やりたいから学ぶ!大きな可能性」
第三部 ワークショップ「<楽しい>からはじまる学びにどう挑戦するか?」
オープニング
冒頭、本校教諭の津田から、最初の事例として、高校三年の地理の授業内での教員・生徒のコミュニケーションから、生徒がどのように気づきがあったのか、卒業生のビデオレターを中心に説明がありました。
第一部 生徒によるプロジェクトの実践発表
4つのブースの分かれ、各グループごとに発表は全3回を実施。生徒たちは回数を重ねるごとに自信をつけ、より良いプレゼンテーションになっている様子が見受けられました。また、発表後に参加者からいただいたフィードバック(質問・良い点・提案)を共有してディスカッションを行いそれぞれのブースで白熱しました。
《生徒・先生による実践発表》
◇ ワールドピースプロジェクト(中学3年生)
昨年ワールドピースゲームに参加した生徒が、自分たちのオリジナルのゲームを作成し始めた活動
◇ SOEI体操(生徒会・体育委員・バトン部・ダンス部・吹奏楽部・軽音部・放送部)
各部の生徒たちが、連携して製作したオリジナルの体操
◇ ゲーム制作(パソコン部)
校内外のイベントの参加の報告や、動画・ゲーム製作の発表など
◇ 海と氷の世界(中学1年生)
環境問題について実際に、理科・社会・総合的な学習の授業で深め、創英祭の展示内容を発表
第二部 パネルディスカッション
「楽しいから学ぶ!やりたいから学ぶ!大きな可能性」
モデレーターは本学園の堀井章子が務め、パネリストは、多方面で活躍中されている先端教育のエバンジェリスト竹村詠美さんと、著書『教えない授業』で、自律的学習者の育成にご尽力されている、山本崇雄先生、そして本校教育開発部長の粕谷が担当し、第一部の発表とディスカッションを題材に、生徒たちの「楽しい!」「やりたい!」からはじまる学びを分析しました。また、本校のプロジェクトを支えてきた教諭が、そのプロジェクトがどのように、始まったのかのコメントや、どうしてプロジェクトが継続できているのか、を生徒本人が伝えることもありました。
また、教員・保護者がどのように実践に繋げると良いか、海外での事例なども例に挙げてお話しいただきました。(パネリストプロフィールは後述)
第三部 ワークショップ
「<楽しい>からはじまる学びにどう挑戦するか?」
最後は、山本崇雄先生によるワークショップ「自分が実現したい学び」。8歳から69歳まで全員が、「今の自分(A地点)」から「実現したい学び(B地点)」を折り紙で表現し(手で考える)、多くの人と対話をしました。
【アンケートの一部をご紹介】
〈小中高生より〉
・楽しかった!他のグループの発表も見てみたい!
・自分たちもやってみたいと思った。
・いろいろと自分のことを考えさせられた。
・初対面の人たちに自分の考えなどを伝えたり説明するということが新鮮な体験だった。
〈保護者より〉
・主体的に学ぶことが大事であるとぼんやりわかっていたが、体系立てて必要性がしみた。
・発表自体が良い学びになっていると感じた。
・それぞれの活動が、どのような手順、動機で始まり、生徒それぞれが目的と結果を意識して成果を
成したプロセスと、途中と終わりに得た感想を、当事者の口から聴けて、とてもよかったです。
ただただ感心しました。
〈教員より〉
・楽しい、からどんな学びが生まれているか、生徒の主体的活動に大人はどこまで関わったのか気になりました。
・生徒さんが楽しんで取り組んでいる様子がよく伝わりました。学校は「学ぶことは楽しい」ということを生徒が感じられる場であってほしいと思っているので、今日の発表を見て、安心・納得しました。
・能動的選択をどうさせるか、という話がとても参考になりました。学びにはやはり仕掛けが大切ですね。待つことの大切さも実感しました。学校でも家庭でも、待てる心と時間の余裕が欲しいです。
・大人も含めて、日常生活の中で「能動的選択を」をできるとよいと思います。一人一人が同じ目標に向かって、それぞれのやり方で社会の課題に取り組んでいくことができると、世の中はもっとよくなると思います。
〈その他の方々より〉
・どんな思いでこの会を設立したか、もう少し聞きたかったです。(教育業界関係者)
・発想力があり 一歩を踏み出す行動力のある人。 楽しそうな人になっている事がある意味羨ましく思いました。(一般のお客様)
・未来を垣間見ました。 歩み方を変えることはとても難しい事だと思いますが、一歩が大きな意義になります。応援しております。(一般のお客様)
〈NPO法人WRO Japan 理事 羽根田智子様からのコメント〉
参加させていただいてこちらも学びました。ありがとうございました。プロジェクトを通じた学びのはじまりは、「始めてみる(能動的選択)」と改めて言語化されたのを見て、始めたくなるようなモノコトの選択肢に出会えるよう、豊かな好奇心を養ってワクワクする気持ちを耕し、体験やら色んな人の声がけがあったり、日々の色んなきっかけが大事と改めて感じました。
先般お会いした生徒さんたち、みなさんのプロジェクトの始まりは様々ですが、自分の興味関心をほりさげ、夢中になられていて楽しそうでしたし、その姿がとてもステキで印象的でした。
【パネリストプロフィール】
竹村 詠美 一般社団法人 FutureEdu 代表理事、一般社団法人 SOLLA共同代表 他
経営コンサルティングで国内外の戦略プロジェクトを経験後、アマゾン、ディスニーのネット事業などの日本経営メンバーとして、サービスの事業企画や立ち上げ、マーケティング、カスタマーサポートなど幅広い業務に携わる。2011年に共同創業した「Peatix.com」は現在27カ国、350万人以上のユーザーをもつ。創造性溢れるライフロングラーナーを育てる教育文化作りやSTEAM/PBL教育を中心テーマに活動中。Learn X Creation の発起人の1人であり、事務局長を務める。Most Likely to Succeed 日本アンバサダー、Peatix.com 相談役、総務省情報通信審議会、大阪市イノベーション促進評議会委員なども務める。小・中学生二児の母
山本 崇雄 横浜創英中高 教育アドバイザー、新渡戸文化学園小中・高教諭 他
1970年東京生まれ。東京都公立中学校、高等学校を経て、2019年度より新渡戸文化小中学校・高等学校、横浜創英中学校・高等学校で英語教師として教鞭をとるかたわら、日本パブリックリレーションズ研究所主任研究員、アルクテラスClearコミュニティデザイナー、ゲイトCSR教育デザイナーなど複数の企業でも活動。2017年には日々変化する社会の中でも自律して行動できる子どもが育つ新しい教育のあり方を提案するプロジェクト「未来教育デザインConfeito」を設立。講演会、出前授業、執筆活動を精力的に行っている。検定教科書『NEW CROWN ENGLISH SERIES』(三省堂)の編集委員を務めるほか、著書に『なぜ「教えない授業」が学力を伸ばすのか』(日経BP社)、『「教えない授業」から生まれた英語教科書魔法のレシピ』(三省堂)『「教えない授業」の始め方』(アルク)、『学校に頼らなければ学力は伸びる』(産業能率大学出版部)ほか、監修書に『21マスで基礎が身につく英語ドリルタテ×ヨコ』シリーズ(アルク)がある
粕谷 憲義 横浜創英中学・高等学校教諭、教育開発部部長
<モデレーター>
堀井 章子 学校法人堀井学園副理事長兼 総合企画室室長、横浜創英中学・高等学校教諭 他